http://d.hatena.ne.jp/kawabe/20040212#0000000001

id:kawabeさんには釈迦に説法だとは思いますが、あれは残したい側のよく使う詭弁です。

かつて副詞(というか名詞以外)キーワードが問題になったことがありました。そのとき副詞を残したい側は「ぐぐって」などを先例として指摘しその削除に抗したのでした。このロジックはid:jounoさんによって、

名詞以外がすべて削除されていない、という点では、目に付いたものから個々の人がそれぞれ削除すればいいだけの話で、そのさい削除する人物の一貫性として要求されるのは、積極的に名詞以外の登録に別の場所で賛成しないことだけだろう。全てできないのならまったくやるべきでないというのは根拠がない。

という風に詭弁だと看破されてしまいました(http://d.hatena.ne.jp/jouno/20031108#1068243474)。

というわけで、「すべて考慮しろ!」というのは少々極端な要求といえるでしょう。

しかしながら、その対極である、他のキーワードをまったく省みないという姿勢にも疑問を感じます。今回、指摘したかったのはそのポイントにあります。

今回のように規約・ヘルプ・ガイドラインではグレーゾーンと判別される領域の問題については、ほかの事例についてたとえ1つ2つでも検討が必要だったのではないでしょうか。

ちなみに、わたしが個人的に調べてみた限りでは、誤表記キーワードは広く認められているという印象を受けます。ほんの少し調べただけでも、そうした印象を得るのですから、今回の削除提議はちょっと通りにくいのではないかという気がします。

(追記)

今回はわたしが過剰に反応してしまったのかもしれません。

id:kakeru3307さんの日記を拝読いたしますと、「対象物とキーワードは一対一に対応するべきである」という信念が全面からにじみ出ているように感じられたのです。例えば、

などは、システム制約から生じている不便を回避するための表記のゆれすらも認めないような不寛容さに通じていると思います*1ストリクトな表記法がガイドラインで推奨されているのだとしても、それを他人に強制することははてなの魅力を損なうのではないかという危惧があります。

これを突き詰めていくと、

などもガチガチに規制されてしまうような危機感を覚えたのでした。id:kakeru3307さんの削除行為については妥当なものも沢山あるのですが、こうした流れ(一対一対応貫徹)でこられると、今後こうしたものも対象になるという危惧を抱くのは当然ではないでしょうか。この流れが続けば、いずれは略記・愛称すら削除の対象とされるのではないかという懸念が消えません。そのような「息苦しい」はてなになることをわたしは望みません。

誤表記の問題は別名をキーワード化することに通じます。ポピュラーな誤表記はもはや別名といってもよく、システム的な見地からは表記のゆれというくくりで両者は同一視すらできるでしょう(例:吉野屋と吉野家)。つまり、対象物がひとつである場合に複数のキーワードが対応しているケースに当たるのです。

表記と対象が一対一に対応していないという問題は最終的にはid:kakeru3307さんご指摘のとおりシステムが対応すべき問題だと思いますので、それまでは過渡期として、捕捉誘導用の複数表記があってもよいのではないでしょうか。

結局のところ、あまりガチガチに規制することははてなの魅力を損なうと私は考えますので、その点をid:kakeru3307さんに考え直していただきたかったということです。

*1:ガイドラインにあるような形で登録するのが原則なのでこの点においてはid:kakeru3307さんが絶対的に正しいのですが、それ以外の表記を認めないということをダイアリーユーザに強制することは誰にもできない以上、多様な表記を捕捉する為のキーワードが生まれるのは仕方ないことだと思います。そして、システムのキャパシティから考えても、そこは寛容になってよい部分だと思います。