死蔵キーワードの話。

第三者言及可能性の無いもの」は、そもそもキーワードに出来ないのでした(キーワード作成ガイドライン:固有名詞妥当性チェック)。では、作成段階ではその第三者言及可能性を有していたにもかかわらず、時代の移り変わりにより、誰も言及しなくなってしまったキーワード(死蔵キーワード)はどう処理すべきなのでしょうか?

この部分(死蔵)について定めた規定の存在は確認しておりません*1

ただし、いくつかのポイントは考慮すべきでしょう。

  • キーワードのキャパシティは数十万とされる(http://d.hatena.ne.jp/hatenadiary/20030212#1045017415)。はてなダイアリーが1年間運用された結果、集まったキーワードは1万弱である。
    • これまでと同ペースでキーワードが増え続けるとして、それらをすべて保持してもなお数十年の余裕がある、と判断してよい。
  • キーワードの永続性を前提に利用されているキーワードも多い。
    • 特に、はてなダイアリー関係のキーワード(FAQやガイドなど)は、日記からの言及が長期間無いことがあるが、それを理由に消えてしまうと不都合。
  • 丁寧に記述されたキーワードであれば、死蔵されることになっても、アーカイブ的価値が高いため、はてなの価値を高めることにつながる。
    • 過去の流行語や放送が終わってしまったアニメなど、後々になって資料的価値が高まると予測されるものも多い。
  • 「死蔵キーワードの自動削除案」が運営サイドから却下されたという歴史(http://d.hatena.ne.jp/hatenadiary/20030212#1045017415)がある。
  • 死蔵キーワードには、その定義からして、ミスヒットの問題が発生し得ない。

一方、死蔵キーワードを消去することにより得られる利益は、ごくわずかなものに過ぎないという印象を受けます。また、思い入れのあるキーワードを死蔵だからという理由で削除されるのであれば、残したい側は必死で抵抗するでしょうし、そうした諍いがはてなの印象を悪くするという可能性も考慮に入れるべきでしょう。さらに、死蔵と判断されることを避けるためだけに保守・保全書き込みが横行するようになれば、無内容な書き込みも増えてますますキーワードの有効性を低下させることになるかもしれません。

死蔵キーワードを残すにせよ残さないにせよ、運営サイドはその定義(**日間言及が無いキーワード)を明確にすると共に、その扱いについての裁定を下すべき時期が来ていると思います。id:hatenadiary

(追記)

http://d.hatena.ne.jp/sasada/20040126#p1

id:sasadaさんより、死蔵キーワードの扱いに関する試案をいただいています。

ありがとうございます。

*1:仮に、キーワード作成ガイドライン第4項がそれにあたるとすると、http://d.hatena.ne.jp/theoria/20040126#1075051201にあるように、普通の感覚で判断すれば残すべきキーワードがガイドライン違反で削除という結果を招くことになります。