自戒。

ひとを“嫌う”ということ

長々と原因探求の旅をしてきましたが、じつは「嫌い」の原因を探ることには絶大なプラスの効果があるからです。自分の勝手さ、自分の理不尽さ、自分の盲目さが見えるようになる。そのために、ひとを嫌うのをやめることはできませんが(もちろんやめる必要などまったくないのですが)、自己批判的に人生を見られるようになる。他人から嫌われても、冷静にその原因を考えれば、たいていの場合、許すことが出来るようになる。こうして本当の意味で他人に寛大になれる。

嫌うことをやめるのではなく、嫌われていることに目を覆い耳をふさぐのではなく、あくまでも繊細にその原因を追究し、わからなければ「生理的嫌悪感」という行き止まりで納得する。

こうした態度に基づく人生は、不幸かもしれないけれど、真実を恐れ続けて幸福に浸っている人生よりもずっと充実しているように思われる。強く豊かな人生であるように思われるのですが、いかがでしょうか?