「ましゅ」。
http://d.hatena.ne.jp/naka64/20040922#1095777246
naka64さんはキーワード関係でよく見かける人で、ajitakさんは「ゆびさきミルクティー」の面白いレビューを書いていたので印象に残っていた人であります。まったく接点のなさそうに見える二人を「結びつけた」のがキーワード論争と言うのも皮肉な話ですね。
例えば、http://d.hatena.ne.jp/mitty/20040914#p1などはこうした二人が共存できるような状態を作り出すための提案でありました。
このケースについて、いわゆる利害フレームワーク(http://d.hatena.ne.jp/mutronix/20040910#rigai)
- KW立てる人
- 捕捉したい(偶発的に)
- 捕捉したい(意図的に)→クラブ
- 百科事典を作りたい
- 多くの人に知らしめたい(商用以外の意味での宣伝)
- それ以外の意図
- KWリンクから辿る人
- あるキーワードを書いている人の日記を見たい
- KWリンクから辿られる人
- KWリンクが自分の日記に出る人(偶発的に)
- 意外な言葉がリンクされておもしろい(うれしい)
- 語句の一部にヒットするのが偶発的で面白い
- 語句の全部にヒットして、そこにつながりを感じられるから面白い
- 意外な言葉がリンクされてうっとうしい(いやだ)
- 語句の一部にヒットするから本意ではなくいやだ【b】
- 語句の全部にヒットしても、そのようなキーワードがリンクすることがいやだ【c】
- KWリンクが自分の日記に出る人(自ら意図して記述)
- KWリンクが自分の日記に出ない人
に基く調停が可能かどうかを検証してみるのは興味深いところですね。
個人的な見解としては、
- 「捕捉しすぎ→削除」を支持する層は一定数存在する(http://d.hatena.ne.jp/mitty/20040913#p3)もののそのロジックに反発を覚える人もまた多い(例:http://d.hatena.ne.jp/sakichin/20040914#p2)ので、できる限り発動は避けるべき。
- 特に今回は一日平均5件程度しかヒットしていないため、「捕捉しすぎ→削除」の流れに持っていくには同意が得られにくい。
- 「暑い」「今日」「す。」「ますから」などの場合とは事情が違う。
- 特に今回は一日平均5件程度しかヒットしていないため、「捕捉しすぎ→削除」の流れに持っていくには同意が得られにくい。
- 捕捉誤爆ばかりで、辿るのに効率が悪い、というのはその通り。
- しかしながら、その不利益を登録者自身が引き受けると言っている場合に、「気を利かせて」削除にまわす必要を感じない。
- 自動リンク誤爆については、削除ではなくてスコアによる対処が望まれる。
- スコアは順調に下がっているようなので、経過観察で十分では?
- 「ましゅ」はそもそも幼児語。使うとすれば、使い手は相当意識して使っているはずで、自動リンクに対しても意識的なコントロールを行うと考えるのが妥当。
- 結果としてリンクが切れている→はてなの機能(キーワードモデレーションシステム・エスケープシーケンスを用いた制御・「キーワードを編集」)が有効に使われている。
- 結果としてリンクが切れていない→書き手がそうしたくてしているのだから、文句をつけるのは野暮(例:ttp://d.hatena.ne.jp/sshi/20040922#p1)。
- 仮に、切りたいのに切り方を知らない→リンクが切れてない、とすれば問題だが、(一日平均5件しかヒットしないようなマイナーな単語の場合)切り方を教えてあげれば済む話。
- より具体的な対策としては、http://d.hatena.ne.jp/wushi/20040913#p2の内容を「ましゅ」の中に転記させてもらう、など。→これによりリンクを切りたいのに切れない人は原理的に存在しえなくなる。
- 仮に、切りたいのに切り方を知らない→リンクが切れてない、とすれば問題だが、(一日平均5件しかヒットしないようなマイナーな単語の場合)切り方を教えてあげれば済む話。
というところでしょうか。
はてな基本語彙フィルタリングシステム(http://d.hatena.ne.jp/yukatti/20040915#1095222855)が実装されれば、語尾系キーワードは「登録させて飼い殺し」にできるので、早期の実装が望まれますね。
登録したい人はキーワード空間にキーワードが存在できれば満足するケースが大半なので、http://d.hatena.ne.jp/mitty/20040914#p1のように「登録させて飼い殺し(ただし、一方で登録者がいじれない形で属性を自動付与し、それによって各ユーザが自動リンク・捕捉をともに自分でコントロールできる)」にするような仕組みを考えるのがベストだと思います。
(追記)
「ましゅ」のカテゴリが「一般」であることが、問題を大きくしている(=影響範囲大→削除しなければならない)ということであれば、「囲碁」に倣い「ゲーム」カテゴリに移動することは、妥協点の一つになるかもしれませんね。
参考リンク:
http://d.hatena.ne.jp/yms-zun/20040810#answertoMittySan
(略)
で、私自身は、「キーワード空間」全体がどんなものであるかに興味はないといふか、どんな空間であるべきかとか空間内にキーワードがどう存在すべきかといつたことを、知的好奇心以外の部分で考へても仕方がないと思ひます。つまり「キーワード空間」中心の物の考へ方をしません。
「キーワード空間」中心の物の考へ方をしないといふのは、つまり私はあくまで日記を主体にキーワードを考へたいといふことです。日記に自動リンクの形で出現したキーワード以外は私にとつて直接関係のないものです。自動リンクが発生した時点で自分の日記といふ閉ぢた空間とキーワード空間との間に通路が生まれます。その通路から辿れる分岐の数は多ければ多いほど良いし、その道筋を誰かに指図される謂れはありません。
(略)
要するに、「リンクされるキーワード数は多ければ多いほど良い、そしてその中から自分に必要なものだけを選びたい」といふのが私の持つキーワードの理想の姿です。
(略)
それから、私は自然言語を統制しようとする動きに反撥するのと同様にキーワードの統制にも反撥を覚えます。自分が関らない(作らない・編集しない・日記内で言及しない)キーワードの存否に手を出すのは統制といふものでせう。一方で、正しい言葉を守りたいと思つて実践(できてゐるかはともかく)しようとしてゐるのと同様に、自分が作つたり編集するキーワードが「をかしなもの」にならない様に気をつけてはゐます。自分が関る以上、変なものを空間内に置きたくはないですからね。
(略)
言へばわかるかもしれないといふ期待をもとに注意を促すことまで悪いと思ひませんが、「ダメなものはダメ」の一点張りで押し問答の末喧嘩を始めたところで得るものはないでせう。