http://d.hatena.ne.jp/naka64/20040414#p2

過去の歴史を知らないのは無理からぬことでしょうから、それを理由に責めるのはちょっと酷な気がします。今回でいえばコメント欄みたいに誰かがこっそり教えてあげれば十分でしょう。

今回のやり方で責められるべき点は、

  • 削除する際に理由を付記してないこと
  • サーバの負荷を減らすためにはキーワードの数を減らすことよりも「編集」を控える方が効果的であるのに、それと逆行する方法を取っていること*1

の2点ではないでしょうか。特に、前者(削除する際に理由を書いていないこと)については、その削除行為に対し要らぬ反発を招き自分で自分の首を絞めているように見えます。

理由を書くことは、過去の歴史を知ろうと知るまいとできることですし、また、対話をしようという姿勢の表れとして好意的に受け止めることができると思われます。理由を表明できないのならそもそもそのキーワードを削除すべきではありませんし、そういう人(理由を表明できない人・理由を表明する手間を惜しむ人)に削除する資格はありません。そういう意味においては、削除についていつも筋を通していたid:theoriaさんから見習うべき点は多いのかもしれません。

(追記)

ttp://d.hatena.ne.jp/nanacy/20040415#p1

キーワードは基本的にパブリックな物だから、自動的にリンクが張られると言う性質上、中身が空っぽだったり、誹謗中傷などの内容の物があってはならない。もっと基準を厳しくすべきだ。

ここら辺はわりと妥当な主張だと思います。

ただ、中身が空っぽ、という点については、中身を充実させることで対処するべきであり、削除していい理由にはならないでしょう。一方、誹謗中傷に関しては規約にもあるとおり削除することに異論がある人は居ないと思います。

問題なのはこれ以降。

公共事業と一緒だ。一人でも不快に感じる人間がいるならガンガン削除、しても良し。

「悪貨が良貨を駆逐する」と言うが、ゴミキーワードの氾濫はやがてユーザーの「はてな離れ」を加速させる結果を招くでしょう。

この主張が妥当かはさておくとして。

実は、かの人は「こうすればあなたも幸せですよ」ということを提案しているのではないでしょうか。あの部分だけを読むと、「自分が要らないと思ったキーワードを削除することははてな全体の利益に繋がっている」という信念に基く行動に見えるのです。もちろん、その幸せの形はわたしにとっては受け入れにくいものではありますが。

とりあえず、わたしは独善的な(=ルールに基かない)削除人の横行は(キーワードにより形成されえたコミュニティの崩壊を促進させ)ユーザーの「はてな離れ」を加速させる結果を招くでしょうと言うしかないですね。根拠を欠いた削除が横行するような状況になれば、キーワード登録に関する心理的な敷居が高くなり、ユーザのキーワード(編集)離れを招くのではないでしょうか*2。そういうことを周りの人に思われないためにも、削除に関しては(ルールに基いた)理由を一言添える、という配慮がほしいものです。

ちなみに、根拠ある削除(規約・ヘルプ・ガイドラインのいずれかにより根拠が明示できるケース)については積極的にやってもらって構わない気がします。それによりガチ議論同時多発になる可能性は否めませんが、その人は自分で蒔いた種ならば自分で刈り取らねばなりますまい。


参考リンク:ttp://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20040329#p2

俺にとって有益とは思えない言葉には、積極的に「登録」に異義をとなえたほうがいいんだろうか。俺にはアニメもハロプロも馬の名前もいらない(有益でない)んですが。

「一人でも不快に感じる人間がいるならガンガン削除、しても良し。」の対極に位置する主張が、「一人でも必要と感じる人間がいるなら削除するべきでない。」だと思うのですが*3、わたし自身は、「公益とのコンフリクトがおきない」(例:ミスヒットしない、要するに誰の迷惑にもならない)という前提があれば、後者の方が望ましいと感じています。

多種多様な人々が共存するためには、寛容な精神が必要でしょう。

*1:はてなの公式見解によるとキーワードのキャパシティは数十万であり、現在使われているのは数万に過ぎない。

*2:ルールに従って登録したのに、ある人の独断で削除されてしまうとすれば、キーワード登録にためらいを覚える人が出るのは間違いないところでしょう。

*3:もしもあなたが前者の思想を持つ人で後者の思想を見て「極端だ」「異常だ」という印象を持つのであれば、前者の思想も周りの人からそう思われている可能性があるということを顧みるべきでありましょう。