代替不能価値。

これからの日本社会において身を守るためには、「代替不能価値」を身に付けるしかない。ここで言う代替不能価値とは、企業で言うところの「持続可能な競争優位*1」の源泉となりうるものを指す。

もちろん、何をもって持続可能な競争優位を保障する資源と見なすか、という問題があるが、ここではVaRIOフレームワークを採用する。つまり、

  1. 利用価値がある資源を保持すること
  2. その資源が貴重であること
  3. 他の人がマネしようとしても簡単に模倣できないこと

の三要件がすべて満たされるものを代替不能価値と呼ぼう。

例えば、英検3級は価値がある。しかし、その資格の価値は貴重とは言いがたい。よって、これは競争優位を保障しない(競争劣位)。また、簿記1級は価値がある。合格率を考えれば、それなりに貴重な資格だろう。しかし、きちんと勉強しさえすれば誰でも取得可能である。よって、これも競争優位を保障しない(持続不能な競争優位)。ことによれば、●●社にいたとか●●省出身というのは、上記の条件をすべて満たす可能性がある(持続可能な競争優位)。

では、「持続可能な競争優位」を保障する資源をどうやって手に入れるのか?会社組織内では、その企業の中だけで通用する技能というものがある。労働市場を分断して、自らが属する会社組織だけに限れば、その能力を磨くことで持続可能な競争優位を手にすることができるかもしれない。しかし、中高年になってその企業から放り出されたらどうするのか?ある企業に特化した技能は、他の企業ではまったく通用しないかもしれない*2

とりあえず、知恵と人脈を磨くこと、は大切であろう。