日本の大学院生のレベルは低い?(via http://150.55.136.37/dailylog.htm)

http://www.sankei.co.jp/news/030630/morning/seiron.htm

大学院重点化政策のおかげで大学院生の数は爆発的に増えました。その結果として、全体の質が下がっていることは否めない事実です。しかしながら、上位5%の層はピラミッドの裾野が広がった分従来よりもずっと優秀だという印象を受けます。

ちなみに、当大学の経済学部を例に取ると、最近の傾向では、上位0.5%クラスの人間は学部を終えた直後に海外の大学院に直入してしまうケースが増えています。しかも、授業料免除+奨学金つきで!10年前〜15年前のケースでは、そのレベルの人たちですら修士課程*1を終えてから、海外の大学院へ行かれていました。もちろん、現在でもそれが多数派を占めるのは間違いない事実ですが。このことを鑑みるに、上位層の質は決して悪くないどころか、むしろ改善しさえしていると言えるでしょう。

ちなみに(研究者養成機関としての)文系大学院は、芸大と同様、100人入れて99人潰れても崩れても1人の優れた人材が輩出できればよい、という機関です。

どの世界でも生存競争は過酷なものです。

*1:この大学には昔は修士課程なるものは存在しなかったそうです。それは、学生闘争の最中、修士に入れば自動的に博士までいける、ということを大学サイドに確約させたということと無縁ではないそうです。