教育問題のややこしさ(via ぴろぴろ日記)

金を払えない家庭はロクな教育を受けられないという状況は、社会にとって極めて深刻なものであるわけでして、個人的にはむしろ安価で受けられる公教育においてこそ基礎学力を徹底的に鍛える教育が必要であると思うのですが、最近は「教育はサービス業だ」とか、「人生は三歳までに決まる」というような、いかにもP○Pあたりが流布しそうな駄弁が説得力を持ってまして、いや今や三歳までどころか下手したら生まれる前から決まってそうな状況になってるわけなんですけども、こういう状況を何とかすることをも視野に入れないと教育問題はやっていけないような気がしてしまうのでした。

何をもってそうとするかはさておき、素晴らしい教育、というものは日本に存在する。しかし、それに触れることができるのはほんの一握りであると言う事実は厳然としてある。

リソースは一定である以上、それへのアクセスが制限されること自体は仕方がない。とはいえ、アクセスの方法が子供の能力に由らないとすれば、それは問題である。特に、それが「金銭の有無に由る」ということになれば、議論の対象になるだろう*1

教育が社会流動性を担保するための最低限のシステムであるとすれば、公教育の復権は必須の課題である。

*1:このような言明は、能力による差別を正当化しているわけで、それが許しがたいと感ずる向きもあるかもしれない。