「読書=善」と思って子供に押し付ける母親は読書好きではないことが多い。(http://amrita.s14.xrea.com/d/?date=20030912#p02)

絵本作家の五味太郎さんの特集を報道番組でかつてやっていたことがあったが、編集者と氏による次のようなやり取りが印象に残った。

「わたしは読書の喜びを知らない子供が先生の絵本によってその喜びを知るような本作りをしたいんです」

「その発言には1つの思い込みがあるね。本を読むのが良いことだと無批判に受け入れているのではないかい?子供に本を読ませたいと思うのは、あくまで先生や母親の意向であって子供の本を読みたいという意向は介在していないのではないかい?」

そもそも、本を喜んで読むような親を持たない子供が本を喜んで読む道理はないのだ。本を読め、と百篇言うよりは自分で一冊読むほうがよほど効果的というものであろう。

我が家は本を読まない親の典型だったが、本に関してはジャンルを問わずいくらでも使ってよい、という不文律が存在した。おかげで、23を過ぎても本に埋もれる生活をしているわけだが。

嫌がる子供に本を読ませたいと言うあなたは、「読書=善」という思い込みにはまっていないか、チェックしてみる必要があるだろう。