新本格魔法少女りすか。
ところで、『新本格魔法少女りすか』なんですが、タイトルみただけでも訊きたいことが。
1、その「新本格」はどういう「新本格」ですか?トリック、ロジック、プロット重視と受け取って良いのですか?
2、「りすか」とは魔法少女の名前という判断で良いのですね?「りりか」とか「モモ」とかそういう文脈で読んで良いのですね?まさか「wrist cut」の略というオチは流石にないですよね?(無駄に周章狼狽)
1)ここでいう「新本格」は、ジャンルとしての「新本格」ではない、と思います。実際、「新本格」的なものを期待して読み始めると、裏切られること必至です。
ただし、魔法少女にかかる修飾語としてとるなら、確かに「新本格」といえるかも知れません。魔法少女と呼ばれるのに必要な要素(もしくは、魔法少女と聞いて思い浮かべる典型的設定)
- 魔法が使えること
- 少女であること(西尾維新的には10歳。→メールマガジン・ファウスト[vol.1]より)
- 魔法のステッキに相当するモノがある→カッターナイフ
- ピンチなると魔法で変身できる(かつ"Age Progress")→変身後は無敵
はほぼすべて備えているようですし。ないものといえば、魔法の国からきた謎の小動物(従者?)にあたる存在くらいでしょう。
2)「りすか」は登場する魔法少女の名前です。
ただし、"wrist cut"(というか、”血”)が作中において極めて重要なモチーフであることは確かなので、そういうのが苦手ならば手に取らないほうが幸せでしょう。
蛇足ながら、『新本格魔法少女りすか』は、その主要な構成要素において「戯言シリーズ」と酷似しています。例えば、
- 絶対無敵の赤い人
- 言葉遣いがちょっとアレな天才少女
- 変に世の中を達観した少年(=主人公)
が出てくる、というと、どちらを紹介してるのかわからないですよね。実は両方ともに出てくるのですが。
いずれにせよミステリ読みにはお勧めしません。