『カラフル』(a tribute to http://d.hatena.ne.jp/rain1/20030801#p4)

夏休み企画というやつです。

今回取り挙げます『カラフル』は現代の正統派児童文学。本当に課題図書だったこともあるはずです。

なぜか魂として世をさまよっていた主人公君はきまぐれ神様の試練により生まれ変わりのチャンスを与えられることになりました。その試練とは、「ある男の子の体にホームステイ」すること。

「ホームステイ」は決まったものの、試練、というだけあって、その男の子「小林真」君はかなりぱっとしないらしいということがわかります。だけど、「ホームステイ」なんだし、ということで主人公君は「小林真」君ならしなかったようなことをやってみたりします。その結果として、いままでの「小林真」君では踏み込めなかった一歩が踏み出せるようになったことで、「小林真」君のまわりの状況は好転して行きます。

活字の量としてはかなり少ないですが、一言ひとことに籠められた意味はすごく大きい、ということがひしひしと感じ取れる名作です。

そして、最後にはものすごい展開が待ってます。*1

失敗しても、

「一度死んだつもりになって死ぬ気で頑張る」。

これ重要。

つらいこともたくさんある<よのなか>ですが、さほどわるいもんでもないみたいですよ。

*1:→ものすごく演劇集団キャラメルボックス的なわかりやすい落ちですけど。